【第二話】実録!ネットワークビジネス体験記

▼【前の話】第一話

【第一話】実録!ネットワークビジネス体験記

 

====前回までのあらすじ====

 

就職しようと思っていた会社で
給料未払い事件が発生。

 

仕事のストレスと将来の不安から
メンタル的をすり減らす毎日を
送っていた。

 

そのタイミングとほぼ同時期に、
ネットワークビジネス最大手A社の
ビジネスの話がやってきた。

 

悪い印象しかないオガワは、
どのような対応をするのだろうか…

 

 

====ここから第二話====

 

 

今となっては、はっきりとは
分からないことがある。

 

 

大学を卒業した直後というのは、
一体どのような気持ちに
なっているのだろうか?

 

 

僕は、すでに「一般的な卒業」からは
かけ離れた状態になってしまったが、

おそらく新社会人への期待と不安で
胸をふくらませているのだと思う。

 

 

これからバリバリ働いて
キャリアアップしてやる!

 

 

早く仕事を覚えて
社内でも一目置かれる
存在になってやる!

 

 

トップの営業成績を出して
ガンガン稼いでやる!

 

 

期待や目標、志もあるはずだ。

 

 

しかし、大学を
卒業したばかりの僕は、

そんなものとは
無縁の状態に陥っていた。

 

 

「これからどうしよう」

 

 

そんなことばかりが
頭の中を駆け巡っていた。

 

 

僕の元にネットワークビジネス
A社の話がきたのは、それより
ほんの少し前のことだ。

 

 

つまり会社が傾いて、
給料未払い問題が出てきた頃である。

 

 

人生の変化は、
畳み掛けるようにやってくる。

 

 

それは僕の経験から
感じていることだが、

この時の僕にも
まさに畳み掛けるように
A社の情報がやってきたのだった。

 

 

■G君からの連絡

 

ある日、A社のビジネスをしていた
友人の友人(ここではG君と記載)から、

「コウジさんに話したいことが
 あるので、お時間頂けませんか?」

と連絡があった。

 

 

 

すぐにピンときた。

 

 

「あー、A社のビジネスの話をしたいのか」

 

 

それはそうだろう。
A社のビジネスは学生ではできない。

 

 

だからG君は、
僕の大学卒業を待っていたのだ。

 

正直、全く聴く気にならない。

 

でも、友人の友人だから
邪険にするわけにもいかない。

 

 

仕方がない。

 

一度話を聴いてきっぱり断ろう。

 

 

そう思ってG君と会うことを決めた。

 

 

こうして僕とG君は、近場の
ガストで待ち合わせをして、
会うことになったのである。

 

 

■初めてネットワークビジネスのプランを聴く

 

 

昼間のガストは賑わいをみせていた。

 

 

ガストの中には、
サラリーマン風の人達が
ランチを食べている。

 

 

僕は世間一般の流れと
完全に逸脱した世界に
いるような感覚だった。

 

気分は最悪だ。

 

サッサと話を聴いて引き揚げよう。
完全に聴く気がおきない。

 

 

そして、ガストにG君がやってきた。

 

冷静に考えると、
A社のビジネスの話だと
決めつけてはいけないな。

 

別件の用事かもしれない。

 

さて、一体どんな話を
してくるのだろうか。

 

 

すると…

「コウジさん、今日は
 A社のビジネスについて
 話を聴いてほしくてお呼びしました」

 

ということだった。

 

 

あー、やっぱりか。

 

案の定、である。

 

 

予想通りとはいえ、
正直あまり気分は良くない。

 

 

なぜなら、ネットワークビジネスに
対してネガティブなイメージしか
僕にはなかったからだ。

 

 

しかし、ここまで来たのだから、
一度話を聴くしかないだろう。

 

 

話を聴かずに帰るわけにも
いかないだろうし。

 

 

一度話を聴いて断れば、
それ以上は何も言ってこないはずだ。

 

 

「分かったよ。話は聴くよ。

 でも絶対にやらないと思うから、
 それは先に言っておくね」

 

 

「全然大丈夫です。

 やるやらないというのは
 置いといて話を聴いてください。

 では、A社のビジネスについて
 簡単に話をさせて頂きますね」

 

 

そう言ってG君は、
ビジネスの話を始めた。

 

 

こうして僕は、
A社のビジネスモデルを
初めて聴くことになるのである。

 

・・・・・

 

正直に言うと、
僕の耳のシャッターは
ほとんど閉じていたので、
内容は全然頭に入っていなかった。

 

 

今振り返っても何を話したのか
ほとんど思い出せない。

 

 

 

でも、話を聴いていて
2つだけ理解できたことがある。

 

1つ目はビジネスプランは
非常に公平性が高いということ。

 

後に始めても頑張り次第で
先に始めた人を抜くことが
できる。

 

 

2つ目は、ネズミ講や
マルチまがい商法と
ネットワークビジネスは
別物だということ。

 

 

何も知識がなかったので、
ネズミ講とマルチまがい商法、
そしてネットワークビジネスの
違いすら分かっていなかった。

 

 

そもそも、この法治国家日本で
合法的なビジネスとして
認められているのだから
詐欺的な仕組みなわけがない。

 

 

ネットワークビジネスの
仕組みを悪用して、詐欺的な
ビジネスをする人もいるのだろう。

 

 

合法的なビジネスと
詐欺的なビジネスを
完全に混合して考えていた。

 

 

G君の一通りの説明で、

「詐欺的なビジネスではない」

ということは分かった。

 

 

きちんと話を聴かなかったら、
ずっと誤解をしたままだったと思う。

 

 

そういった視点で考えると
話を聴いてよかったと思った。

 

 

■全く興味が湧かなかったものの…

 

大枠のビジネスの話を聴いて
変なビジネスではないことは
分かったが、それでもビジネスを
やる気には全然ならなかった。

 

 

ビジネスプランの
説明もしてくれたのだが、

一度聴いただけでは
何となくしか理解できなかった。

 

 

 

そして一通り話を聴き終わった後、

「申し訳ないけど、A社のビジネスを
 やりたいとは全然考えていないよ」

 

はっきりと断った。

 

 

 

するとG君は、

 

「ビジネスをやる気持ちがない
 というのは分かりました。
 
 でもせっかくですから、
 A社のビジネスで成功している方に
 一度会ってみませんか?

 コウジさんにとってためになる
 話が聴けると思いますよ」

 

という提案をしてきた。

 

 

…なるほど。成功者か。

 

この提案には心が動いた。

 

 

A社のビジネスには
全く興味はないが、

成功者と言われる人には
会ってみたいと思った。

 

 

「ビジネスをやるつもりは
 全くないけど会わせてくれるの?」

 

 

「もちろん、大丈夫ですよ」

 

 

この時の僕は、
全く分かっていなかった。

 

 

A社の成功者に
会わせてくれると聞いて、

「やった!ラッキー!」

と思ってしまった。

 

 

しかし、今なら分かる。

 

これは、
ネットワークビジネスの用語で
「ABC」と呼ばれるやつなのだ。

 

 

つまりビジネスの戦略の一つなのである。

 

 

※ABCとは…

ネットワークビジネスの話をする時に、
リーダーが紹介者の代わりに
説明してくれる場のこと。

 

A:アンサー(プレゼンする人・俗に言う“上の人”)

B:ブリッジ(繋ぐ人・つまり紹介者)

C:カスタマー・クライアント(お客様)

 

これらを略して
ネットワークビジネスでは、
ABCという呼び方をする。

 

今回のケースに当てはめると、

A:成功者と言われる人

B:G君

C:オガワ

ということになる。

 

・・・・・

 

こうしてA社のビジネスで
成功している方を紹介して
もらう段取りが進んでいった。

 

 

僕はA社の成功者がどんな人なのか、
会うのが楽しみになっていた。

 

 

■待ち合わせ当日

 

いよいよ、
A社のビジネスで成功している方を
紹介してもらう日がやってきた。

 

 

会う場所は、その成功者の
自宅ということになっていた。

 

 

僕は場所が分からなかったので、
G君と待ち合わせをして
一緒に向かうことにした。

 

 

G君と合流する
待ち合わせ場所に向かう前に、

「手土産の一つもあった方が
 良いだろうな」

と考えて、石山通りにある
「くるみや」のシフォンケーキを
4つほど購入した。

 

 

さて、準備万端だ。

 

 

それにしても、
どんな人なのだろう。

 

 

経営者の方には何人も
会ってきたことはあるけど、

ネットワークビジネスの成功者に
会うのは初めてのことだ。

 

 

本音では少しワクワクしていた。

 

 

そして、G君と一緒に
A社の成功者が住んでいる
マンション到着したのだった。

 

 

■いざ、A社の成功者とご対面

 

 

マンションに着くと

「うわっ、キレイなマンションだな」

と思ってしまうところだった。

 

 

外観もキレイだし、
駐車場には高級車が停まっている。

 

高額所得者ばかりが住んでいる
マンションなのはすぐに分かった。

 

 

そして部屋に到着して、
G君がチャイムを鳴らした。

 

「はーい」

 

部屋から声がして、
ドアが開いた。

 

 

部屋から出てきたのは、
ヒゲを生やした40代くらいの
ダンディな男性であった。

 

 

案内されるまま部屋に入った。

 

 

リビングに入ると、

「うわっ、広っ!」

 

当然だが、自分家とは全然違う。

 

 

A社の成功者が住んでいたところは、

「一度はこんなマンションに住んでみたい」

と思うようなところであった。

 

 

ソファーもふかふかでキレイだし、
僕では価値の判断できない絵も
飾ってある。

 

 

「なんだか高そうだけど、
 全然価値が分からない」

 

 

僕がキョロキョロしてると、
A社の成功者がコーヒーを
淹れてくれた。

※ここからはOさんと記載

 

 

何やらA社の製品にコーヒーを
入れるマシンがあるらしい。

 

 

残念なことに当時の僕は、
コーヒーが苦手だったので

A社のコーヒーマシンが
良いのか悪いのか、
まるで判断がつかなかった。

 

 

部屋の広さとキレイさに
目を奪われてしまったが、
本日の本題はこれではない。

 

 

その時の僕は、
ネットワークビジネスの成功者に、

「ビジネス成功の秘訣」

というものを聴いてみたかった。

 

 

それから何かヒントを得られたら
良いなと思っていたのだった。

 

 

■話を聴いてみたけど…

 

おそらく1時間半ほど
話をしたと思う。

 

 

しかし、意外なことに
Oさんの話を聴いても
全然ピンとくるものがなかった。

 

 

もっと言うと、会話で
覚えていることがほとんどない。

 

 

Oさんも想像していた人とは
かなり違っていた。

 

 

なんと言うか、
想像していたよりも

「普通の人」

という感じだ。

 

 

だいぶ話をして、
そろそろ帰ろうかなという
雰囲気になった。

 

 

「なんか想像していたのと違ったな。
 まぁ、仕方ないか」

 

 

もうA社のビジネスには
縁がないだろうと思っていた。

 

 

しかし…

 

Oさんが帰り際に放った一言で
事態は急変することになった。

 

 

Oさんの一言がきっかけで、
僕はA社のビジネスをやろうと
思ったのだ。

 

 

Oさんは、

「A社のビジネスは、人間としての
 器を磨けるビジネスなんだよ」

と言ったのだ。

 

 

Oさんは特に意識せずに
言った言葉なのだろうが、

このセリフは僕の心の
ど真ん中に入った。

 

 

僕は昔から、人間として
器の大きな男になりたいと
思っていた。

 

 

僕はビビりだし、
嫌なことがあると
投げ出してしまいがちだ。

 

 

だから周りから見て

「この人カッコイイ!」

と思われるような
器のデカイ人間になりたかった。

 

 

そう思っていた僕には、
Oさんの一言は驚くほど響いた。

 

 

「それならやってみたい」

 

 

なんとも不思議なことに、

僕は、A社の製品や
ビジネスプランなども
ほとんど理解しないまま、

ビジネスをやろうと決意したのだ。

 

 

Oさんとの話が終わり
G君と帰っている最中に、

「俺、ビジネスやるわ」

と宣言した。

 

 

今でも覚えている。

 

 

Oさんのマンションから
出てくる時に宣言したのた。

 

 

G君は、

「えっ?」

という顔をしていた。

 

 

終盤まで全くやる気を
見せていなかった人間が
突如やる気になったのだから、
そりゃ、驚くだろう。

 

 

おそらく非常に変わった
パターンの人間だと思う。

 

 

こうして僕は、A社のビジネスを
本気で取り組んでいくことに
なるのである。

 

 

これが自分にとって
「いばらの道」になるとも知らずに…

 

・・・

 

・・・

 

第三話につづく

【第三話】実録!ネットワークビジネス体験記

 

 


好きなことで生きていくためには…

近い将来、人工知能が人間の仕事の大部分を奪っていくでしょう。ではなぜ「好きなことで稼ぐこと」が生き残り戦略として正しいと言い切れるのか?


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です